アキレス腱の奥が痛いときに効果的な治療方法。三角骨以外の原因も考えましょう!
アキレス腱の奥が痛いときに効果的な治療方法。三角骨以外の原因も考えましょう!
アキレス腱の奥が痛いときには、筋膜の治療をオススメします。筋膜を整えると、アキレス腱の奥に感じる痛みが、すぐに解消される場合が多くあるからです。一般的には、かかとで三角骨という骨が挟まっていたり、長母趾屈筋(ちょうぼしくっきん)という筋肉の腱鞘炎が原因であると言われています。しかし、レントゲンで骨が確認できたり、医師からそう言われていたケースでも、筋膜を整えることで、痛みが解消し、足首の可動域も改善することが多いのです。なぜなら、筋膜の滑りが悪くなると、まるで、長母趾屈筋の腱鞘炎や、アキレス腱炎、三角骨が悪さをしているように感じることがあるからです。
ご紹介が遅れました。私は、筋膜調整サロン『TRIGGER(トリガー)』の半田と申します。理学療法士です。バレエスタジオで、バレエダンサーのケアをしていると、アキレス腱の奥の痛みを訴える方が多くいます。つま先を伸ばしたり、つま先立ちをしたり、正座をするとアキレス腱の奥が痛いといいます。三角骨が挟まっていると言われた方や、アキレス腱炎が原因と言われた人も、筋膜を整えると痛みがなくなるケースを多く経験しています。
もし、あなたが、アキレス腱の奥に痛みを感じていて、治療をしているけどなかなか治らなかったり、痛みを繰り返してしまい、バレエに支障がでているのであれば、それは、長母趾屈筋の腱鞘炎や三角骨、アキレス腱の問題ではなく、筋膜が悪さをしている可能性があります。今すぐに筋膜の治療を受けていただくことをオススメします。
筋膜の治療についてご説明します。最後までお読みいただき、ぜひご参考になさってください。
目次
筋膜の治療をすぐに受けた方がいい3つの理由
放って置くと、今以上につま先が伸ばせなくなってくる
一般的に、アキレス腱の奥が痛いというと、かかとのところにある骨「三角骨(さんかくこつ)」や、アキレス腱の奥を通る「長母趾屈筋腱(ちょうぼしくっきんけん)」、または「アキレス腱の炎症」のせいにされます。しかし、実は筋膜が硬くなると、まるで三角骨や、長母趾屈筋腱、アキレス腱が悪さをしているかのような、似た症状が起こります。つまり、筋膜のせいで、アキレス腱の奥が痛くなることがあるのです。それを知らずに今の治療を続けていると、いつまで経っても良くなりません。逆に、筋膜の治療をせずに放って置くと、今以上につま先が伸ばせなくなってきます。人間の関節は、痛みを感じ続けると、前よりも手前の角度で痛みを感じるようになる反応がでることがわかっています。前よりも、足首が伸びなくなってきていると感じているのであれば、なるべく早急に筋膜治療を受けたほうがいいです。
短期間にアキレス腱の奥の痛みがなくなる可能性が高い
筋膜のせいでアキレス腱の奥が痛いのであれば、筋膜の治療をすると痛みがなくなります。
下の動画をご覧ください。アキレス腱の奥が痛くて正座も全くできなかったバレエダンサーが、1回の筋膜治療(当サロンで行っている筋膜調整)で痛みなく正座ができるようになったときの様子です。私の経験上、筋膜を治療するとアキレス腱の奥の痛みはこのようになくなることが多いです。
症例紹介
女性、中学生、バレエ
筋膜が悪かった場所と施術をした箇所
結果
不必要にレッスンを休まなくて済む
アキレス腱の治療を何度もしても良くならなかったり、また痛くなってしてしまう場合があります。その場合、残念ですが、その治療を続けていても良くなる見込みは低いでしょう。痛みの原因がアキレス腱以外にあると考えられるからです。アキレス腱以外の筋膜の治療が必要になります。発表会やコンクールを前にして、十分に練習ができないのは不安ですよね。配役を降りるしかないこともあります。個人差はありますが、1〜3回の筋膜調整施術だけで、痛みなくバレエのレッスンができるようになる人もいます。練習の時間をたくさん確保するためにも、早めに筋膜の治療を受けていただくことをオススメします。
アキレス腱の奥が痛いときにオススメの筋膜治療
アキレス腱の奥が痛いときにオススメな筋膜治療をご紹介します。 「筋膜」という名前のつく治療はたくさんありますが、私がオススメする筋膜の治療は2つです。
ハイドロリリース
1つ目は、『ハイドロリリース』です。医師がエコーをみながら、筋膜の中に注射をうって、筋膜の動きをよくする方法です。医療機関で受けられます。メリットとデメリットがあります。
ハイドロリリースのメリット
- 注射をしたところが、痛みの原因になっている場所と一致していれば、すぐに良くなります。注射の時間も短く、あっという間に終わります。
- 保険適応です(*ただし、保険が適応されないこともあります。事前に確認してください)。
- 受けられる場所が増えてきたので、受けられる場所を探しやすいです。
ハイドロリリースのデメリット
- 針も細く、痛みはほとんどないですが、注射です。注射が苦手な人は少し怖いかもしれません。
- 注射をしたところが、痛みの原因となっていなかった場合は、残念ですが期待していた効果は得られません。例えば、先の動画の方は、痛いのはアキレス腱の奥でしたが、原因となっていたのは、膝やふくらはぎの筋膜でした。こういう方の場合は、ハイドロリリースでは改善が難しかったかもしれません。
筋膜マニピュレーション
2つ目は、『筋膜マニピュレーション』です。筋膜をマッサージのように治療するものです。世界40カ国以上の医師や理学療法士が学んでいる筋膜治療です。メリットとデメリットがあります。
筋膜マニピュレーションのメリット
- 注射ではないので、注射が怖い人にはオススメです。
- 全身420箇所から筋膜の悪いところを探すので、本当の原因がみつかります。動画の方の痛みが改善したのもの、全身420箇所の中から筋膜の悪い場所を探した結果、本当の原因にたどり着いたからです。
- 少ない施術回数でよくなり、再発しにくいのが特徴です。なるべく早い根本治療をお望みで、再発を避けたい方にはオススメです。
筋膜マニピュレーションのデメリット
- 全身420箇所から悪い場所を探すので、1回の施術にどうしても時間がかかってしまいます。リラクゼーションのマッサージとは全く違い、痛みを取ることに特化した筋膜治療なので、施術を受ける時間を1時間程度確保できない方には向きません。
- 筋膜が悪くなっている場所は触ると痛いので、悪い場所が明確になる一方で、施術自体に痛みをともないます。痛いのは一切ダメ、気持ちよくて、ソフトな施術がいいという方には向きません。
- ともて効果的な方法ですが、残念ながら、技術習得に時間がかかり、筋膜マニピュレーションをしっかりとできる専門家はほとんどいません。筋膜マニピュレーションが正確にできる人を見つけるのがそもそも難しいという問題があります。
なぜ、筋膜マニピュレーションを受けると痛みが無くなるのか?
こちらのページで、少しだけ科学的に解説しました。
合わせてお読みいただくと、どういうものかがもう少しおわかりになれます。
筋膜マニピュレーションを受けてみたい方へ
当サロンでも、筋膜マニピュレーションが受けられます。当サロンには、『筋膜マニピュレーションスペシャリスト』という国際認定を受けているスタッフが2名おります。また、スタッフ全員が筋膜マニピュレーションの国際コースを最後まで修了しております。筋膜マニピュレーションの国際コースを最後まで修了しているスタッフが3名いるのは、日本では当サロンのみです。また、筋膜マニピュレーションにて多くのバレエダンサーのケアをさせていただいております。その施術の効果に評価をいただき、バレエダンサーの足を診ている医師や理学療法士、整体の先生方からご紹介をいただいております。どうせならダンサーをみている専門家に体をみて欲しいという、バレエをやられている方は、ぜひ一度当サロンにご相談ください。お役に立てるかと思います。
バレエダンサーを筋膜マニピュレーションにてケアさせていただいています▼
遅沢バレエスタジオ(Kバレエカンパニー 遅沢祐介さん主宰のスタジオ)
まとめ
アキレス腱の奥の方が痛かったら、筋膜の治療を受けていただくことをオススメします。筋膜が悪さをすると、まるで三角骨や長母趾屈筋腱炎、アキレス腱炎が悪さをしているような痛みを引き起こすことが多いからです。筋膜が原因になっている場合は、ハイドロリリースか、筋膜マニピュレーションを受けていただくと、痛みのない状態で、しっかりとルルベやポワントができるようになるかもしれません。どちらを受けていいかわからない場合、保険の効く治療をお望みであれば、まずはハイドロリリースを受けてみてください。ハイドロリリースで変化がなかったら、筋膜マニピュレーションを受けてください。保険が効かなくても構わないのであれば、最初から筋膜マニピュレーションを受けていただくことをオススメします。アキレス腱の奥の方が痛くて、治療を受けているけど、なかなか思うように改善していないのであれば、一度ご相談ください。お役に立てるかもしれません!